僕の統合失調症について

発症したのは1度きりです。

2020年3月のことでした。仕事を辞めて大分県杵築市に移住して、毎日好きな時間に寝て好きな時間に起きる生活をしていました。

だんだん寝る時間が減ってきて、というよりは睡眠がとれなくなってきて、ついに頭がおかしくなってしまいました。

突然、車に乗って国東半島の先端に行っていると、幻聴が聞こえ始めました。

死の裁判だなどと聞こえ、自分がやってきた悪い行いが次から次へと思い出されました。

そして断崖絶壁の前に立って、自分がやってきた行いが反省できたらここから飛び降りろという幻聴が聞こえました。

少しだけ残った自分の意思で幻聴を振り切って、断崖絶壁から車に戻りました。

そこからの記憶は曖昧で、3年間連絡を絶っていた家族に連絡して助けを求めていたようです。

幻聴が収まりはじめたのと家族の説得もあり、九州から四国の実家へ車で帰ることにしました。

帰りの道中もかなり不安定な精神状態で、死ね死ねという幻聴は常に聞こえていました。

なんとか実家にたどり着いたものの、なぜ3年間も連絡を絶っていたのに1回も連絡をくれなかったの?という僕の質問に対する「怖かったから」という母親の言葉に激怒して十数分で九州へトンボ帰りしました。

ここは統合失調症抜きにして、母親が頭おかしいと思うのですがみなさんはどう思うでしょうか。

普通の母親なら自分の子供が3年間も連絡を絶っていたら、心配して連絡の一つくらいよこすと思うのですが。

激怒して九州に帰るのはよかったんですが、途中でまた幻聴が酷くなり死に場所を求めて車を走らせている状態でした。

酷い幻聴の中、なんとか九州の自宅に帰ってきて風呂に入って寝ようとしたら、急に幻覚が見えはじめてお腹をえぐられるような感覚がして、急に鏡の前に行けと幻聴に命令されて鏡の前に行くと顔が歪んで大きくしゃくれた顔になっていました。

そして幻聴がお前の醜い心が醜い顔にさせるのだと言いました。

幻覚が見えた時点で焦ってしまい、本当に神様に死の裁判をされているように感じました。

トイレのドアに頭を強打したり、トイレの水でうがいさせられたり、体が幻聴に動かされるようになっていました。

そして最後に早く着替えろという幻聴が聞こえて、着替えて外に出て車に乗りました。

エンジンをかけてから記憶が曖昧なのですが、アクセル全開で家から出発して、自宅から少し下ったところのアパートの駐車場で駐車している車に激突して、それでもアクセルを緩めずついにはガードレールに激突して横転して田んぼに転落しました。

気づいたら田んぼにひっくり返った車から近所の住人が助け出してくれていて、救急車が到着しました。

救急車に乗せられてからも幻聴は止まらず、これは死ぬための練習だから黙って目をつぶっていろと聞こえてきました。

意識があるのに何も答えない僕に救急隊員も呆れているようでした。

ここからは記憶が大きく飛んでいるのですが、病院に到着してから僕の不安定な態度に警察に飲酒運転の検査と覚醒剤の疑いで尿検査を受けたのを覚えています。

気づいたら病院にいて父親と母親も到着していました。

かなり時間が経っていたのでしょう。

それから精神病院に措置入院になりました。

保護室で監禁されている状態でも幻聴は聞こえていましたが、先生に薬を飲まされお尻に注射を打たれてから少しずつ落ち着いてきました。

3日間ぐらい何もない保護室にいたでしょうか。

保護室を出る頃には幻聴も嘘のように消えて無くなり、今に至ります。

先生も不思議に思っていたようで、あまりに一時的な症状だったので、病名は急性一過性精神病と言われました。

今思えば、何かに取り憑かれていたのではないかと疑っています。

でも、当時を思い出すとやっぱり異常なので、再発しないように薬はしっかりのんでいます。

今のところ再発はなく、元気に過ごせています。